2025年05月28日
岩手県全体で百日咳の報告が増えています。
今後もさらに感染が広がる恐れがあります。持続する咳や夜間の咳込み、嘔吐、無呼吸発作などの症状がある場合には早めに医療機関を受診してください。 基礎疾患のない小児でも重症化する恐れがあるので、保護者の方は観察をお願いします。
【どんな病気?】百日咳は、長期間「せき」が続く呼吸器感染症です。
・百日咳菌によっておこり、咳症状が出始めた発症早期から咳がでている間は感染力が強いです。
【感染経路】百日咳菌が含まれた咳やくしゃみを吸い込んだり(飛沫感染)、手についた百日咳菌が口に入ったりする(接触感染)ことで感染します。
・潜伏期間は 7~10 日です。
【主な症状】症状は 3 期にわかれます。
1.カタル期(約 2 週間):風邪症状に始まり、徐々に咳が強くなっていきます。
2.痙咳期(約 2 週間~3 週間):短い咳が連続的に起こり、咳の終わりに大きく息を吸込みます。息を吸込む時に「ヒュー」という音がすることがあります。咳が激しいために、嘔吐を伴ったり、体力を消耗し、睡眠不足になることもあります。また乳児の場合、無呼吸や重症の呼吸不全をおこすことがあります。
3.回復期(約 2 週間~3 週間):激しい咳は徐々に治まり、時折、発作性の咳があるものの、回復に向かいます。
・予防接種によってある程度の免疫(抵抗力)があることから、典型的な症状がでにくくなり、年長児や大人では軽い咳が長く続く程度のみの場合があります。
【感染予防】
・有効な予防法は予防接種で、予防接種法による定期予防接種が行われています。生後 2 か月を過ぎたら早めに接種しましょう。
・予防接種(5 種混合:ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ、Hib)による免疫効果の持続は 5 年~10 年です。
・咳エチケットと手洗いを心がけましょう。
・風邪症状があり、周囲に百日咳と診断がついた人がいた場合は、医師に周囲で百日咳の患者がいたことを伝え、早めに医療機関を受診しましょう。
・学校保健安全法では学校感染症(第 2 種)として特有の咳が消失するまで、または 5 日間の適正な抗菌薬による治療が終了するまでは出席停止となります。
≫予防接種スケジュール
【関連情報】
≫厚生労働省
≫国立健康危機管理研究機構
≫感染症対策パンフレット
【問い合わせ先】
岩手町健康こども課
電話:0195-62-2111 内線(564・565・566・567)